同じ空の下で

「おはよっ。柚奈っ」


「おはよう。美貴。」


「…柚奈、また泣いたの?」


「え。」


美貴は私の顔を心配そうに覗きながら、行った。


あれから、お風呂の中で泣いた。


「何で?」


「だって、少し目が腫れてるもん。」


お風呂から上がって必死に目の腫れは治したつもりだったのに……。


美貴には適わないなぁ。


「大丈夫?」


「うん。大丈夫だよ。
昨日、美貴が正直に話してくれて嬉しかっただけ!」


「ほんと?」


ううん、ゴメン。

ほんとじゃない。


「ほんとだよ。」


「嘘。」


「嘘じゃないよぉ!!」


ゴメンね。


「ほんと?」


「うん。ほんとっ!」


「そっかぁ。」


そう言って、美貴は微笑んだ。

その笑顔は本当に嬉しそうだった。


なのに、私は親友に嘘をついてしまって…。


ギュッ


「柚奈っ?」


「美貴、ありがとう。大好きだよ。」


私は親友に嘘をついた罪悪感と、そんな私にいつも心配してくれる美貴に感謝がいっぱいで、思わず抱きついた。


すると、そっと私の背中に感触をかんじた。


「ううん。私も柚奈の事大好きだよっ!」


ありがとう、美貴。

美貴は私の人生で一番の親友だよ。





でも、私はこんなにも大切な親友に心配をかけて、家族にも心配をかけて…。


本当に今のままの私で良いの?


こんなにも私を支えてくれる人達をまだ心配かけるつもりなの?


今までの私はこんなのだった?


ねぇ、先生はどう思う?



< 14 / 100 >

この作品をシェア

pagetop