姫取物語
第参夜
「ちょっと婆さんどーゆーことっ?!」

ただいま朝ごはんの時間だ。ちなみに帝は俺の部屋で仕事中。

「いやぁ……婆さんにもよく分からないんだよねぇ……」

「求婚に来た男が俺の部屋に泊まるなんて前代未聞の大惨事だよ?!」


「いやぁーかぐやは大変だなぁー」

なんて言いながら爺さんは笑っている。

このKYすっとぼけハイテンションじいさんは……。

「そんなかぐやにこんな物をプレゼントしよう」

「えっ?! なになに!」

「ほーら♪」

カシャン……ん? カシャン…?

「げっ……」

「おやまぁ…簪をかぐやに?」

「なかなか良いプレゼントだろう?」

「えぇ…とても」
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