姫取物語
第弐拾弐夜
「……かど……帝! 起きて! 朝だよ!!」

朝から聞こえる可愛い声と、顔を覗き込む可愛い顔。

あ、かぐやだ……。

「……あさ?」

「朝!」

「ふぁ……」

朝っぱらから元気が良いものだ……。

外を見ればまだ薄暗い。
部屋は相変わらず明るいが……。
俺がかぐやよりも遅く起きた、という事は……。

「そんなに楽しみにしてたの……?」

「うん!!」

珍しいこともあるものだ……なかなか起きないかぐやがこんなに早く起きてるなんて……。

「でも今の時間はまだ……」

あー眠い……

「み……帝?!」

「……?」

「言葉が……」

「……うん」

そのまま夢の中へ……。
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