姫取物語
第玖夜
「ふあーぁ」

朝から盛大な欠伸だ。

「かぐや、おはよ」

「……おはよう……」

「かぐやー? 起きたかい?」

あー婆さんだー……。

「起きた……」

そのまま夢の中へ……。

「ってかぐや寝ちゃダメだろっ?!」

「……ぅあ?」

起きてねぇな……。

「なんかお客様が来てるんだけど……」

「誰ー……?」

「女の方なんだけど……かぐや知ってるかい?」

「知らないぃぃ」

「かぐや起きろー……」

帝も大変だな。

「あ、お婆さん? その方俺の知り合いなんで通してくださいますか?」

「はーい」

フレンドリーだなぁ……。
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