Strawberry & Chocolate
No.26 剣に込める想い~ソラside

全力で走って、道場についた俺が見たものは。




大きな…2、3mはある黒い怪物。



手足は鋭くて、口が大きい。



人間が丸呑みできるような…そんな怪物が3体。




そして、そいつらの下には小梅と柳人の姿があった。







何だ…あれ…っ!?



てか、小梅と柳人も…何で…!?




状況は理解不能だったけど、小梅は薙刀、柳人は…素手で、ヤツらからの攻撃を受けている。





た、戦ってんのか…!?



あんな化け物たちと…!?






…って何俺ボーっと突っ立ってんだよ!!



友達が戦ってんだ…!!



こんまま見てられるか!!





小梅と柳人でもあの巨人3体はキツそうに見えた。




1体くらいなら俺にだって…!!





俺は転がっていた石を1体の巨人にぶつけた。







「おい!!巨人!!お前の相手は俺だ!!」



「「ソラッ!?」」






小梅と柳人が俺の存在にようやく気づいたらしい。







「事情はわかんねえけど、俺も戦うよ!!」





俺だって実力は一応、日本一取れるくらいはあるんだからな!!




まんまと俺の挑発にのった巨人1体が俺目掛けて攻撃を仕掛けてきた。






右上から爪で攻撃か…。



これくらいなら竹刀で受けれる!!



持ってた竹刀を構えた。






バギャアッ!!





「…え?」






ものの見事に竹刀はチリにかわった。




えぇー!?



マジかよ!?



ちゃんと刃筋も読んで受けたつもりなのに!!



刃がたたなければ切り裂くことは不可能なはず…。




なのに、こんな…っ!?






いや、これは刃で切り裂かれたんじゃなくて、ものすんごい力で砕かれたのか…!



なんつーデタラメな怪力持ってんだよ!!







「ソラッ!!危ない!!」



「えっ!?」






小梅の言葉が届いた時にはすでに遅く、巨人の左爪が俺の目の前に現れた。






ザシュッ!!

< 125 / 266 >

この作品をシェア

pagetop