Strawberry & Chocolate
No.31 天使の微笑み~楓side

はぁはぁ…っ!!



ったく、あのバカップルのせいで職員室にたどり着くどころかもう昼休みになっちまったじゃねーか!!




腹減った…っ!





再び、つかようやく高等部の校舎に戻ってきた俺。



八つ当たりで地図破くんじゃなかった。



もう誰でもいいから俺に…俺に職員室をーっ!!





絶望の中にいた俺の目に飛び込んできた一人の女子生徒。



俺は迷わず声をかけた。








「あの、ちょっと…!」



「はい?なんでしょうか?」



「高等部の職員室はどこにあるんですかっ!?」



「職員室ですか。私もちょうど行こうと思ってたんです。一緒に行きましょうか?」



「ホントか!?ぜひ一緒に…っ!!」







ズッキューン!!



顔を上げた俺はその子に一瞬にしてハートを打ち抜かれた。



大きな瞳。



すらっとした鼻。



ふんわりした唇。




そして長い綺麗な菫色の髪。








「どうかなさいました?」



「い、いえ!!あっあの!!案内お願いしますっ!!」



「はい。では行きましょうか」






ドッキューン!!



その笑顔は反則だぁーー!!

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