Strawberry & Chocolate
No.35 綾小路家の人々~リナside

ハテナマークを点々と頭に浮かべる月島先生と嫌だ嫌だとダダをこねてる柳人を引きずってあたしたちは小梅ん家へ。



デカい門の前。



今日は小梅だけに会うのが目的なわけじゃないので正面から入ることにした。



ま、月島先生も一緒だしね。






「コンニチハー!!中村 リナでーすっ!遊びに来ましたー!!」





ギィィと門が開き、あたし達は庭園の中を通り抜けお屋敷へと進む。








「こうやって見ると広いですね…綾小路さんの家は…」






そっか。



月島先生、この前小梅ん家に来たときはあの穴を通ってきたもんね。



屋敷の全容を見るのは今日が初めてなんだっけ…。








「そりゃあそうだよー。なんてったって綾小路財閥会長のお屋敷なんだかんねー。小梅ん家で働いてる人だけでも2、30人はいるよ」



『そりゃスゴいなーっ』






お手伝いさんに案内されてお屋敷の中へ。




正面から入ると迷っちゃうんだよねー未だに。



小梅の部屋なら勝手知ったるけど。









「いらっしゃい。リナちゃん。柳人くんも」





通された部屋で迎えてくれたのは…。








「…どうも」



「こんにちはっ!!小梅ママ!!」






月島先生は口をあんぐり開けて目の前の人物を見つめていた。




長い金色の髪に深紅の瞳、白い肌に整った綺麗な顔立ち。






そう。



似顔絵に描かれていた人物はまんま小梅ママだったんだ。

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