Strawberry & Chocolate
No.44 喧嘩と殺し合い~柳人side

なんでか知らねーが、すげームカついた。



真っ先に小梅に切りかかっていったあの最低ヤローが。






「小梅、ここは俺がやる。お前は三笠の援護に行け」



「えっ!?でも…っ!!」



「お前はアイツと一度一瞬に戦ってんだろ。俺はアイツとは合わねえんだよ」






だから、んな顔すんなよ。



中2ん時なマネなんざしねーからよ。







「…わかりました。気をつけて下さいねっ!!」






小梅が駆けていく音が聞こえた。









「ヒューゥ。なんだなんだ~。お姫様を守るヒーロー気取りってわけか?」



「ヒーローになんざなる気はねーよ。テメーみてーなクソヤローが気にくわねぇだけだ」



「そりゃ同感だな。けっどー、俺と殺りあってた方が良かったのにな。あのお嬢ちゃん」



「何ワケわかんねーことほざいて…」



「小梅っ!?」






背後でリナが小梅の名前を叫ぶ。



リナの顔なんざ、見なくてもわかった。



今にも泣き出しそうな震える声で小梅の名を叫んでいたからだ。








「…テメーら…!!小梅をどこへやった!?」



「はぁ?やったのはカメリアのヤツだぜ?俺が知るか…よっ!!」






ツルギは俺が放り出してやった短剣を広い、切りかかってきた。






ガッ!!







「へぇ。拳で刃を受けるやつなんて初めて見たぜ。オメー、斬られんのが怖くねーのか?」



「別に。刃の構造を知ってりゃ拳で受けようがなんで受けようが問題じゃねぇ。刃が立たなかったら切り裂くことなんざできねーんだしな」







テメーも両手に短剣、俺も両手にグローブ。



だったら後は…力の差だ!!

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