Strawberry & Chocolate
「…う…うわぁ…!!」
「すげぇ…」
「ここは門前広場だよ」
目を疑いたくなる光景が広がる。
地面や家、街中がレンガ作りで、広場は商いをする人で賑わってて、何かどこかかしかから映像が飛び出してるし、物が当たり前のように浮かんでる。
「わわ!?」
な、なんか勝手にコップが飛んできましたよ!?
そんでコーヒー注いでくれましたよ!!
なんて便利!!
「どうだい?魔法の国は」
「すっごい!!これ、現実だよね!?夢なんかじゃないよね!?」
「全部本物だよ」
「ホントすげぇとしか言えねえな…。街も中世のヨーロッパな感じで雰囲気あるし」
「あぁ…。それはこの東方区域が一番治安が悪いからだよ」
「え!?こんな楽しそうで明るい街なのに治安が悪いの?」
「他の3つとは比べものにならないくらいね」
「ここ以外にも街があるのか?」
「そうだよ」
そう言って月島先生はおもむろに空中に絵を書き始めた。
いやいやいやいや。
なんでナチュラルに空中に絵描いてんの?
月島先生のペンどういう仕組みなわけ?
「うん。ざっとこんな感じかな」
月島先生が書いた絵は、4つの島々があってその中心にまた一つ島がある、そんな図だった。
「上から北方区域、西方区域、南方区域、東方区域。で、その真ん中にあるのが真中区域。ここに長老院があるんだ。それぞれの街はそれぞれの王家によって統治されている。王家の力が強ければ強いほど、人が集まり、街も活気づく。北方区域なんかはこことは全く違う、近未来的な街になってるよ。逆に王家の力が弱いほど人は離れ荒れ暮れ者たちが集う。そこがここだね」
「んでもここはこんなに賑やかで治安が悪そうには見えないけど…」
「この辺りは一応城下だからね。一歩裏に入ると多分、無事に帰っては来れないよ」
「え?城下?」
「ほら。この通りの真っ正面。あれが東方区域王家の城だよ」
月島先生が指差す先には。