Strawberry & Chocolate

┣No.5.2 寄り添う二人~??side


「あっ、ここでしょ!?よく当たるってウワサの占いの館、ファンファーレって!」



「そう。ここ。
……でも、あれ?今日はもう閉まってるね」



「ちぇっ。定休日かー。残念」









窓の外からそんな笑い声が聞こえる。





定休日というわけではないけれど、今日はそんなことしている場合ではない。





ついにこの日が来てしまったのだから。








コンコンと店じまいをしたハズの部屋の戸が鳴る。





ガチャリと戸が開き入ってきたのは愛する我が夫。







「今日はもう店じまいなのか?」



「えぇ。…始まったから。最期の戦いが」



「…そうか…今日がお前の言っていた――。……心配、だな」



「そう…ね。あの子が私をどう受け止めるかわからないけれど…。
でも、信じてる。私に出来ることはもうそれだけだから。
―これからの未来は彼らが選ぶ」



「そうだな…。信じよう我が子を」







夫の温もりを感じながら強く想う。







彼らなら、幸せな未来をきっと――。

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