『Memory's Messiah』(ダークファンタジー)
新道『貴様は何を言っているんだ?』


茂『まだ分かんねぇのかよ…なら教えてやる。』


茂『もうアンタの陣地に“駒”はねぇんだよ…』


茂『そして、アンタが持ってた“将棋”で言う最強の駒、つまり“飛車”はアンタから頂いた』

新道『最強の駒…“飛車”』


新道『ま、まさか』


新道は慌てて自分の斜め後ろに有る巨大なコンピューターの方に顔を向けた。


その後ろを振り返る新道を見て更に茂は話しを続けた。


茂『アンタの“最強の駒”それは、アンタが研究して作り上げた記憶を操る装置…それを無くした今のアンタは、“飛車”を無くした“王将”と一緒だ…』


茂『この対局はもう“ツミ”だ…』

新道『“ツミ”だと』

新道『さっきから黙って聴いて居れば…茂とか言ったか、何なんだ貴様は』

新道『それに…今私の後ろに居る“滝沢”は何なんだ』


茂『そいつは、正真正銘“本物”の滝沢さ』


茂『アンタが一番会いたがって居た滝沢登美也…いや、本物の“Messiah”だよ…』
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