『Memory's Messiah』(ダークファンタジー)
そして、今…俺自身も“Memory社”へのハッキングを掛けてる。


そして、俺が“Memory社”にハッキングを掛けて、もう5日目だ…


何時、何が、俺の身に起きるかは分からない。


だから、このメールは、俺の最後の希望だ


君が望むなら、このまま、また空メールを送ってくれ。


俺の身に何かが起きる前までに、俺が調べ上げた全てデータを君に託す



だが…俺には、とても辛い、そして孤独な過去が有る…


今の君は記憶が消されて居るだろうから、その辛さも思い出さずに済む。


もし、君が今の記憶に満足するなら…


もし君が今の世界に満足するなら…


このメールの事は忘れて欲しい。


俺は…俺自身だからこそ君に強要はしたくない


この続きを読むかは、君自身が決めるんだ


ただ、“悔いの無い選択”をしてくれ…



送信者:未来を知る過去の者、工藤茂より。〕


考え込む茂。


茂[少年](“どうしろ”ってんだよ俺に〜…)


茂[少年](俺が“IQ380”嘘でしょ)


茂[少年](しかも、そんなに頭が善かったら、俺の人生もっと楽しいに決まってんじゃん…なのに、辛い希望…)


茂[少年](思い出したく無い記憶?何で?)


茂が空メールを“送るか”と“昔の辛い記憶”について考えて居ると、茂の耳に茂の母の声が聴こえてきた。


茂の母がリビングから茂の事を呼んだ。


茂の母『しげる〜ご飯が出来たわよ〜』


その声に返事を返す茂。


茂[少年]『うん。分かった〜、今行く〜。』


茂[少年](やっぱり、送ろう)


茂[少年](第一、このメールが本当なんてまだ決まった訳じゃないしもし嘘でも続きが気になるじゃん)


茂[少年](逆に、もしこれが全て本当なら尚更、逃げる訳には行かないや)


茂[少年](皆の記憶を操る奴から…それに、自分の過去の記憶からも)


茂はその一心で、空メールを送信した。


そして、送信ボタンを押すと、茂はリビングへ向かった。
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