緊急HR
『避けろ安藤!!!』

突然後ろから鋭い声が聞こえた。

振り返ると、中島が何やら大きく振りかぶっていた。

『!!!』

俺はとっさに右にずれた。

中島はそのタイミングを見計らい、何かを勢いよく投げた。

すると、見事に柏倉の頭に直撃した。

『がっ…!!』

彼が投げつけたものは、半透明のビンだった。

パァンと音を立てて割れ、奴は頭の出血と一緒に、中から出た大量の液体を被った。

ビンは、バラバラの破片になってしまったが、ラベル部分は丸々残っている。

俺はその光景に呆気に取られながらも、足元に落ちたそれを読んだ。

『H…2…S…O…4…?』

『ひ、ひいっ!!!?』

その化学式を聞き、柏倉の顔は、さあっと一気に青ざめた。


《H2SO4》






…硫酸だ。

< 42 / 49 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop