君に秘密の恋
「っつーか、こういうの俺のキャラじゃねぇ……」


そう言った健一は、あたしの体を離してから視線を逸らした。


目の前では、顔を真っ赤にした彼が照れ臭そうにしていて…


両想いなんだって事を、やっと実感出来た気がする。


そして同時に、恥ずかしさが込み上げて来た。


「何か……あたしも、恥ずかしくなって来たし……」


頬が熱くなるのを感じて俯こうとすると、健一があたしの顔を見た。


顔を見合わせたあたし達は、お互いを見ながらフッと笑った。


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