恋色模様
「麗?」

「お母さん…?」


「ツラかったね」

お母さんに陽向の話をしたら、そう言って私を抱きしめてくれた。

「たまにはお母さん頼ってね」

私は笑顔でうなづいた。

お母さんは部屋を出て行った。


お通夜はいかない。

お葬式は…椎奈が無理にでも連れて行くと思う。


一人でいるのが怖かった。

眠るのが怖かった。

あなたが見ている気がして。

私は泣き疲れたせいか、寝てしまった。



あ…またあの夢…。

『託也ぁっ!!』

あれ……この声…私じゃない……。


……彩愛?……。


一位は……あなた……陽向。

私は陽向の元へいた。

『陽向…お疲れ!さすがだね』


『麗のためならがんばれるよ』

私のため?



『今日は……麗の誕生日じゃんか』


誕生日?
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