お隣さんの隣

家庭教師の理由



私と燕君の逆家庭教師ライフは始まってすぐに冬休みに入り、冬休みの間もそれは続行された。
そして今日は年が明けて最初の学校。



そんな中、私は電話しながら登校していた。






「じゃあ今日は私の家だね。


はぁい、了解です先生っ。じゃあまたあとで」




勿論話していたのは…、





『おはよっ。電話誰?』

「あ、夏希ちゃんっ、久しぶり」


声をかけてくれたのは久々にみる夏希ちゃん。


夏希ちゃんってばほんのちょっと見ない間にまた大人っぽくなったなぁ…。




『んで、電話は誰よ。
なんか先生って聞こえたけど』



人の成長は素晴らしいもんだと、見つめすぎたのか、夏希ちゃんは再度尋ねた。




「あぁ、燕君だよ」


そう、電話をしていたのは燕君。



『…誰それ』



そういえば夏希ちゃんには名前とか教えてなかった。
多分夏希ちゃんの頭の中の燕君情報は



1、イケメン(私のタイプ)

2、年下

3、お隣さん

4、私が勉強を教えてる





だいたいこんなもんだと思うからいきなり“燕君”って言っても分からないのか。
それにそれ以外にも間違ってる所があるから説明しないと。




「ほら、前話したあの子だよ」



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