お隣さんの隣


「燕君は私に馬鹿馬鹿言い過ぎなのよ」


『仕方ないでしょう?そう思うんですから』


「じゃあ燕君は思ったことは何でも言うってわけ!?」




歩きながらだから家には確実に近づいてるけど、私達の会話はさっきからずっとこんな調子。


そんなだから燕君も二人乗りに誘うタイミングもないみたい。
私から言わないし、今日はこのまま歩いて帰ることになりそう。






『まぁ…言っていい状況なら。
あっ、因みに行動にもうつしますよ』


「…例えば?」




『そうですね…』






燕君は少し考えた素振りをみせて、とんでもないことを言いだした。






『俺が佐奈を好きで、キスしたいと思ったと仮定しますね』


「う、うん」


これ例え話だよね…?
なんか嫌な予感…。







『そしたら俺は佐奈にキスするっていう結論になるってことです』





……いやいやいやいや!
なんにも納得できないし!
しかもこれ例え話じゃなくて実際にあったことじゃないっ汗






「私は…お互いが好き通しっていう仮定があってこそキスっていう結論になるんだけど!」





…あれ……?
なんか話ずれてきてない?



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