REVERSI
夜空に伸ばした手のひらの向こうに、霞んだ星が見える。だけど、見たかったのはこんな星空じゃない。
一穂がいながら僚に心を奪われたあたしが、麻由に何か言える訳ない。むしろ状況も立場も違えど、その感情は分かる。
なのに、やだな。
こんな気持ちになるなんて、思いもしなかった。
あたしは細長いタバコに火を付ける。吸い込めば、胸が軽くなる気がする。ださいかな、あたし。
寂しくて仕方ない。
麻由の言葉を借りれば、これも“依存”なのか。