=キング of ビースト=
俺がドアノブに手を掛けると、
「璃玖。華月高等学校1年に人目を引くほどきれいな顔をした子が居るそうだ。」
と優しい顔をした親父が、言ってきた。
「これだけだったら個人情報とは言わない。ただの噂話だ。お前だったら探せるだろう?」
不敵に笑う親父を見て
「当たり前。」
と言った。
それを見ていた親父は急に真面目な顔になり
「但し、その子を見つけたら俺のところに1度連れてこい。それが条件だ。」
と言う親父を見て不思議に思ったが、
「わかった。」
とだけ返事をして社長室をあとにした。