上等、我が儘王子様
ポロリと、口からこぼれてしまった。
「じゃあ、シュン」
「・・・なんだ、呼べるじゃん」
「呼べるさ。まだちょっと恥ずかしいけどさ、・・・あの」
「何」
耳を塞いでいた手を、耳から離す。
そして、ぎゅっとシュンの手を握りしめる。
「下校の時、手、つないで?」
今は、それが一番嬉しい。
少し、火照った頬が、恥ずかしいけど、気にせず笑顔でシュンを見つめる。
「いいよ」
シュンは、ただそう言った。
君が、どんな顔をしてたのかな。
ホント、太陽の光、邪魔だわ。
「あ、そうそうっ」
「え?なに?」
ベンチから立ち上がったシュンは、振り返ってにこりと笑う。
「またさっきの顔したら、襲っちゃうからね♪」
「・・・え?」
さっきの顔って・・・なんですか?
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fin...