やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
必死に逃げる組長とポチ。
それ以上に必死に追いかけてくる警察官達。
「ハァ~、ハァ~、ハァ~・・・大丈夫か、ポチ?」
立ち止まって、息を切らしながら、苦しそうなポチに声を掛ける組長。
「ハァァァ~・・・・ハァァァ~・・・・・ど、どうにか大丈夫・・・です。」
苦しそうに答えるポチ。
振り返ると、再び警察官の姿が迫っていた。
「まずいな。このままじゃ、追いつかれちまうよ・・・・・。」
警察官の姿を見た組長がつぶやき、何か考え始めた。
「・・・・どうしたんですか、組長?早く逃げましょうよ?」
ポチは、警察官の姿が迫るのに逃げようとしない組長を焦った様子で見た。