わたしの名前は…
「―――わかった。
早くカナムのところに帰って来てあげて…。
私今日、夜勤もあるし…」
理不尽…
でも、カナムを抱いて欲しい…
私は賑やかに盛り上がる電話の向こうの声に、嫌悪感を感じながら
電話を切った―――
でも、コウキは一向に帰ってこなかった…
「何やってんのよ!
カナムお風呂待ってたのに!」
嘘…
熱があって入られない…
でも、
カナムのお風呂は自分!
それがコウキの自慢だったから…
そう言ったら帰ってくると思って…
「は?まだ入れてねーの?
何時だと思ってんだよ!
早く入れねーとかわいそうだろ!!」
23時…
もうカナムは寝ていた。
呼吸も落ち着いてきて、
なぁんにも知らないで、
スヤスヤと…
「かわいそう?
誰に言ってんの?
誰が1番かわいそうな事してるの?
カナムなら寝てるよ。
苦しいとき父親に朝から投げられても!」
「ったく。
お前がそうやって楽しいのブチ壊すから、
なかなか帰らんねぇんだ!
いちいち電話すんな!」
「私だって好きでしてんじゃない!
夜勤行かなきゃなのに、カナムどうすんのよ!」
「お前の仕事の都合だろ!
人にモノ頼むのに偉そうに!!
自分は金稼いでるって?
オレは借金だらけで、
楽しく飲みにも行かれねぇのか!!」