わたしの名前は…
「俺に、嫌わせようとしてんの?
無駄だってば。
大体、サキは普通の人だし、
聞けば聞く程、
サキって人間を好きになるだけだから。」



こんな人は嫌だ、
こんな思いは2度としたくない、

たくさん条件を出しても…



「知ってる。解ってる。
俺は違う。
愛してる、サキ。」


「愛してるなんて、口では簡単に言えるの。
言わなくていい!
いつか言わなくなった時、悲しいから―――」

「それは、サキが相手を愛してるから悲しいんだろ?
いいなぁ…
俺もそれ位、サキに愛されたい。」



愛してる…。

ヒトシの愛も、
言わなくても伝わっているし…



「でも俺は言うよ、ずっと。
毎日、何回でも。
サキを絶対悲しくさせない。
愛してる。愛してる。
愛してる。愛してる。
一生聞かせてやる!
言うなって言われても
愛してる、サキ。」







…過去は消えない。


でもそれがあるから、
今の私がいて、
その私を愛してくれるヒトシに出逢った。


過去があるから、
だからこそ…

すべて包める愛を知る…

そんな愛を持っている人もいるんだと、知る…




私は、ヒトシとの結婚を決めた―――

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