恋のしるし~GIRL’S♪SONG~
「愛莉…。」


あたしは休み時間になった途端に愛莉の元へ。


「あ、ゴメン、私ちょっと…。」


と、教室から出て行ってしまった。


「…愛莉…。」


仕方無い…よね。

それに、愛莉の性格だ。
きっと今…泣いてる。

あたしが…愛莉を泣かせちゃった…。


最悪だ、あたし…。

あんな風に愛莉に言っておきながら…。


「はぁ…。」


あたし、どうしたらいいんだろう。

分っかんないよ…。


「美希?」

「裕介…。」


今日は皆仕事で、裕介しか学校に来ていなかった。


「お前顔色悪い…。」

「…うん。」

「しかもいつもよりチビに見える。」

「…うん。」


今のは嫌みだな…。

でも、そんなのに反発する気も起きなかった。


「裕介。」

「ん…?」

「あたし、部屋に戻る。」

「まだ朝だぞ?」

「いいの。じゃぁね…。」


あたしはカバンを掴んで教室を出た。


「愛莉…。」


櫂のバカ。
なんであんな事すんのさ。

有り得ない。
< 151 / 427 >

この作品をシェア

pagetop