NO SPEED! NO LIFE!-Ⅱnd season-
各クラスの嘆き
白組
=國・目線=


「終わっちゃったなぁ」

「そうだな」

「負けちゃったな」

「そうだな」

「…最後だったんだよね」

「…そうだな」


体育祭が終わり、隣にいる幼馴染みは、珍しく顔に影を落としていた。
俺は、頭の上に手を乗っけてわしゃわしゃと動かした。


「…まぁ、負けちゃったもんは仕方ない…よ…ね…?」


顔をあげて笑ったと思うと、ある一点を見つめ、頬をひきつらせ、目を見開いた。


「くくくく…くに…?
あ、あれはいったい…」


りのが指を指す方向には。


「…」

「な、なぜだ、なぜまけ…わぁぁあ!」











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