Pinky
心配かけさせたくない。



啓やさっ君にはとくに言わないでほしい。



自分たちのせいだ…とか思って欲しくない。




「よし。これで6限目はおわりだ。全員帰っていいぞー。」



プールにいた生徒はぞろぞろと更衣室に入っていく。

もう放課後だ。


英二が奈々のところに来た。

「今日一緒にかえろーな。」

「うんっ。」


奈々、すごく嬉しそう。

2人とも前と変わってなくてよかった。


啓とさっ君はまだ2人で遊んでいた。



子供やん。



「美緒ーっ!佐久間のやつ、水克服したらしいで!」

うそ!

あんなに嫌がってたのに。

そんな早く完治できるもんなんや…。


「んじゃ奈々達は早くかえりな。」


「え、美緒、大丈夫?」


「大丈夫、大丈夫。だから早くっ、ね?」



―気をつけてよ?


奈々の目がそう言ってた。
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