初恋

それから

それから冬休み前にもう一度、模試があった。

この前の勉強会で先生が教えてくれたことが応用できて――


「沢村!今回の数学は随分よかったな!先生も期待しとるぞ」


冬休み明けの、
宮崎先生との二者面談。


「あ、ありがとうございます――」


数学の偏差値は、55にまで上がっていて、正直あたし自身も驚いていた。


『数学、上がりました!偏差値55です(>∀<)』


『まぁ、よし。おれはもっと上げるつもりだったけど』


最近は鶴城先生とも、毎日のようにメールするようになっていた。


『でも私これで満足ですよ(o・v・o)』


『少なくとも俺は満足してない。また今度、2月ぐらいに勉強会かな』


2月――

あたしにとっては、ちょっとだけ、特別な月。


2月6日は、あたしの15回目の誕生日。



先生と、一緒に過ごせたらいいな――なんて、思ってみたり。

カレンダーを見上げると、2月6日は偶然にも日曜日。


と、そんなはずもなくて。


「6日は月曜か...」


残念ながら、あたしの淡い期待は脆くも崩れ去ったのでした。
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