きっと、ずっと。
第1章


「いってきまーす。」


夕也が亡くなって
今日で丁度一年。
学校へ行く前に
二人の思い出の場所・・・
雄也の大好きな場所に
今、向かってる。

富沢空麗(トミザワ クレイ)
中学3年生。

受験シーズンなのに
全く勉強してないし
高校行けるかどうかも
わからない。というか、
中学校もあんま行ってない。


「着いたぁ!」

周りは真っ白。
昨日、雪が降って
積もったんだよね。
雄也はすごい馬鹿だから、
生きてたら絶対騒いでるよね(笑)

「・・・死ぬなよ、馬鹿ゆーや。」

私は雪の玉を作って
おもいっきり投げた。

あの事故から一年たっても、
私のそばにいなくても…
雄也のこと大好きだよ。


ねぇ、雄也。
なんで私をおいて
行っちゃったの…?


< 1 / 3 >

この作品をシェア

pagetop