波乱LOVE■番外編2■~俺様悪魔をフッた場合~





大雅のお父さんやとは思えない紳士的なダンディーなおじさま。



白髪混じりの髪に、グレーの高そうなスーツ。



銀縁のめがねから覗く瞳は、切れ長だけど、優しかった。





美形なところが、大雅のお父さんなんだなと思える。



タイプの違う顔だけど、整った顔立ち。





「杏奈…… 何しにきとんねん」




大雅の声は、いつもみたいにいじわるじゃなく、力がない感じやった。






「大雅ぁ……」



「だからぁ~、このタイミングで何しにきとんじゃ」




私、泣いてるみたい。


頬がびちょぬれやった。




私の顔を見た大雅パパが、大雅の背中に手を回した。




「お別れ言って来なさい」



お父さんの声は、低くて渋くて、厳しい。


さすが、大企業の社長さん。




お別れ……



やっぱり、お別れなん?




< 23 / 36 >

この作品をシェア

pagetop