涼×蘭
「仮にも生徒会役員の奴がネクタイをちゃんとしてなくてどうすんだ……」

涼は俺のネクタイに手をかけて慣れた手付きで結び直し始めた。


「いっ……良いよ。俺、自分で結べるし……」

顔が近過ぎて涼を変に意識してしまう……どうしよう……早く顔……顔が近いのをなんとかしなきゃ……!

「……お前じゃ無理だ」

「に゙?!」

「手震えすぎ」

クスリ、と笑う涼があまりにも美しすぎて、俺は明日からもネクタイ結んでくれないかな……とか関係ないことを考えていた。
< 15 / 766 >

この作品をシェア

pagetop