涼×蘭

鳥と籠と鍵

「ん……」

起き上がれば見知らぬ景色。ここどこだっけ……?


起き上がると布団が落ちた……。

しかも自分は制服を着ていない。あぁ……学校じゃねぇのか……。

「……起きましたか?」

「あ?」

「……涼様、これを御召しになり、すぐに浩巳様の元へ参られて下さい」

家女中から着物を受け取り返事をする。

「あぁ……下がって良い……」

女物の着物と、俺が付ければ腰のあたりまで髪が伸びるであろう茶髪のウィッグ。

また、この生活か……。

思い出した。この部屋は鳥籠……。

本邸から隔離された場所にある。

「蘭……」

しばらく会えねぇや……。
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