先生のビー玉
「なにするのっ？」

絵里が佳奈の頬を平手打ちしたのだ。

「だから何よっ、私に意見するわけ？」

「意見とかそんなんじゃなくて」

「大体、その偽善者ぶるあんたが嫌いなのよ…」

「偽善者ぶってなんかないし。
こんなことで呼ばれたんだったら…帰る」

「待ちなさいよ」

屋上の入口へ向かう。

「待ちなさいって言ってるでしょっ」

「っ…」

後ろから思い切り押され、その場に倒れこむ佳奈。
立ち上がろうとすると、今度は髪の毛を引っ張られ、

「ムカつくのよっ、イライラするのよっ」

頭を床に叩きつけられる。

「ったいっ、やめてっ…」

佳奈が叫ぶがそんなのお構いなしだ。

「あんたがそういう態度ばっかりするからこうなるのよっ」

アスファルトに頭を叩きつけられ、抵抗しても無駄だと思った佳奈はあえてそれをやめた。


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