ひとり<ふたり
それからしばらく経ったころ、やっと紅が元の体重に戻った。



それは俺がなんとか説得して違うスポーツをさせたおかげ…。



これで曲作りに専念できる…。



俺だってもうひとりで曲くらいつくれるようになったからさ。



だから今日は久しぶりにあの秘密基地に引きこもるね?



そう思ってひとりで向かった秘密基地。



ホコリがたまってるのかと思えばマキの彼女のリマが欠かさず掃除してくれてたみたい。



やるな、あのメガネチャン…。



紅にはないしたたかさ…。



でもそんなこと思ってても本人には言えないけど…。



大きな音を出しても何も言われないこの場所で思い切り歌った。



書きなれない楽譜をどうにか作り上げる。



気づけばもう結構な時間…。



今日はこの辺で…。



家に帰ると今日の食事当番が紅だったことに気づく…。



「腹減ったんだけど…」

「今日はグランタンに挑戦したんだ~」

「成功?」

「みんなトイレに直行!!あははっ!!才能ねぇなあたし!!」



笑いごとじゃねぇって…。



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