ひとり<ふたり
夕方のニュースが終わったころに起こしたら寝ぼけたようにキスしてくる…。



あたしの存在を確認するように顔を触って…。



「リン?」

「ずっとこのままいたい…」



ヤバい、マジでカワイイ。



リンと関係のある人はこんなリンを見て何とも思わなかったのかな…。



それとも見せてなかったの?



あたしはこんなリンにメロメロです…。



「お腹空いた~」

「ミートソース作れるようになったから俺、頑張る!!」

「お手伝いしようか?」

「紅に作らせたら失敗するからやめて?」

「そうですか…。じゃ、お風呂入ってこよ~」



どんだけ女らしくないんだよあたし…。



リンに作らせるってのもちょっと女としてどうなのって気がするし…。



初めて入ったリンのおうちのお風呂は大きくて広い。



ここじゃ寂しくもなるよね…。



あたしだってこんなとこに毎日ひとりだったら寂しいもん…。



お風呂から出るとリビングにはいい匂いが漂ってた。



「できた!!」

「すごい!!やればできるじゃん!!」

「紅はやってもできないけどね~」



リンの作ったミートソースはお母さんの味がした…。



すごくおいしいよ!!


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