セリフサービス
今なら
 「980円!
 本日限り、
 時間無制限、食い放題、飲み放題だってさあ」

 「おおー!
 1000円貸してくれー」

 「いやだ。おまえ、絶対、返さないから」

 「じゃあ、500円でいいぞー」

 「いやだ!」

 「じゃあ、俺金ないから一人で入れ」

 「いやだ!付き合え」

 「じゃあ、300円でいいからくれよー」

 「うーん。
 でもなあ!
 そうだ!
 おまえいくら持ってるんだあ?」

 「ちょっと待つんだぞー。
 えーと、
 えーと、
 えーと、
 これに、
 うーん、
 多分、573円だー!」

 「うーん?
 だいたい?
 ざーっと?
 500円くらい、足りないじゃないかあ?」

 「だからさっき頼んだだろおー」

 「おー、そこの二人、
 サービスするから、入ってきなよ!」

 「俺たちかあ?」

 「そう、そこの大きな兄ちゃんと小さなお子ちゃま」

 「あのー、僕はもう高校生なんですけど」

 「俺もまだ高校生なんだぞー」

 「そんな歳なんてどうでもいいから、
 今ならタダにしてやるぞ!

 その代わり、

 ここは
 
 セリフサービス
 
 だよ」

 「お、おじさん、違うよ!
 セルフサービスでしょ!」
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