くちづけのその後で
その夜、あたしは海斗の寝顔をじっと見つめながら、明日の事を考えていた。


「明日……どうしよっか……」


スヤスヤと眠っている海斗に向かって、小さく呟いた。


正直、海斗を連れて行く事には乗り気になれない。


だけど…


西本君の携帯番号も知らないあたしは、彼に断る手段も無い。


明日……


どうしたらイイんかな……


どうするべきなんやろ……


頭を抱えるあたしを益々悩ませるように、海斗の小さな寝息と時計の秒針の音が響いていた。


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