くちづけのその後で
西本君を送り出した後、ローテーブルに置いたままのコーヒーカップを片付けた。


まさかこんな時間まで彼と一緒に過ごす事になるなんて、昨日までは思ってもみなかった。


だけど、何だか不思議な感じがする。


そんな感情を抱きながら、さっきまで西本君が座っていた場所に視線を遣った。


そこにはまだ、彼の温もりが残っている気がして…


自然と笑みが零れ、心の中が温かくなっていった。


その上、一睡もしていないのが不思議に思えるくらい、清々しい気持ちでいっぱいだった。


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