くちづけのその後で
「……くれるんじゃなかったん?」


「ん?ちゃんとあげるで♪」


あたしが小首を傾げたままでいると、颯斗がニヤリと意地悪な笑みを浮かべた。


そして、彼はゆっくりと顔を近付けて来たかと思うと…


「……っ!?……ん……っ!」


口移しで、あたしにアイスを食べさせた。


口の中で、チョコレートアイスが広がっていく。


口の中のアイスが溶けても、颯斗はあたしの口腔に舌を優しく這わせて…


チョコレートアイスなんかよりも、甘い甘いキスをくれた。


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