赤ずきんと狼。



部活ではやはりサトルくんと同じ室内に居るのは気まずかった。


咲と流本が感じていた気まずさはこの事なんだな・・・。


先輩たちもその異変に気付いたのか、


サトルくんが委員会で遅れているとき北川先輩が私に聞いた。




「あんたら別れたの?」


直球。



私はうっと言葉を詰まらせて、うなずいた。



「うっそ!?またあいつ何かやらかしたの!?」


後ろのほうでこそこそしてた如月先輩も寄ってきた。


「あっ・・・いえ・・・私が・・・」


「浮気でもした?」


北川先輩はまたもや単刀直入に聞いてきた。


「いえ・・・他に好きな人が・・・」


「マジっすかぁ・・・」


と、如月先輩が困った顔で笑う。


< 166 / 171 >

この作品をシェア

pagetop