ウラコイ


「ありがと。大丈夫だよ、」






『ハイハイ。妬けるなぁ、作戦の事だけど、タイミングは神田に任せてるから―、よろしく。』





淀みない口調




顔だけ見てないと
やり手サラリーマンみたい



「はい、志摩ちゃんは一緒?別なの、」




志摩ちゃんも
作戦の一員なのだ



『ううん。残念ながらね、俺の格好みて欲しかったのに…』



笑いながら 言う甲斐田君




「似合うと思うよ。甲斐田君も」



『ありがとうございます。じゃそろそろヤバイんで切ります、』




マネージャーの声が聞こえた



「槌谷ぁ、そろそろ入りだぞ。」



茅ヶ崎さんが 声をかけた





「行きます、」



パタン



携帯を握る。






『いよいよ授賞式は始まります―』








「甲斐田君たら、トイレ長いよ」



とマネージャーの 佐々木さん



「ごめんなさい。彼女からぁ…、ホテルだし。ここ」



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