王子嫌いなお姫サマ☆


「えっ……」



「誰かの為に、可愛くなったって思って……だからイライラして。あんなこと……」


あんなことって……キスのこと……?



ってか…それって……



「……ヤキモチ?」



つい口に出てしまったあたしをチラッとだけ見て


「だったらなんなわけ。」



ふてくされたようにそう言った藤宮



そんな姿が、すごく愛しかった



「………でも」


――グイッ



「きゃっ!!」


勢いよく引っ張られた体



そしてそのまま、強く抱きしめられた


「もう、俺のだから。」



耳元でそう囁く藤宮に、ドキドキしすぎておかしくなりそうだった



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