甘恋~アマコイ~
どこかで笑った気がした。
誰が?
何のために?
分からない。
分からないけれど、確かに誰かがやっているんだ。
このあたしに。
何か恨まれるようなこと、したのかな……?
あたしは寂しさと怖さが襲ってくる前に雑巾をゴミ箱に投げた。
「ただいまー……」
静かに響くあたしの声。
外出中の親は、あたしのことなんてきっと考えていない。
ケータイの受信ランプが10分置きに光っている。
開くことさえ嫌気が差したがあたしは受信ボックスを開いた。