コーヒーとふくれっつら
パッと見開いた瞳から、大粒の涙がはらはらとこぼれ落ちた。


「…………嫌?」


もう一度、笑って聞くよ。









「逢えない日、更新するのはおしまいにしてさ、毎日、一緒の日にしませんか?」










キラキラ光る笑顔をひとつ。

今、見つけた。

絶対になくさないから。

なくさせやしないから。










「コーヒー飲んだら出発。」


「うん。」










湯気の上がる熱いコーヒーと、目の前の笑顔。


無くした物は見付からないけれど、見付ける方法を探せば良い。


これからは、二人で。


消えていくメールの上に、新しい美里がいるように。

ずっと見付け続けるから。


なくさないから。




-fin-
< 21 / 21 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:6

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

嘘の無い想い
紫穂香/著

総文字数/12,083

恋愛(その他)33ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
嘘から始まる切ない時間 ほんの小さな嘘のつもり 知らない振り 揺らぐ心を繋ぐ答えは…………
相思相愛記念日
紫穂香/著

総文字数/9,540

恋愛(その他)26ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
目の前で繰り広げられる告白タイム それを見つめるひとつの心 恋人が目の前で別の人のものになったとき…… 貴方なら、笑えますか?
虹のリズム
紫穂香/著

総文字数/10,375

恋愛(その他)28ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
突然鳴り響く鼓動 胸のなかでリズムを変えながら、鳴り響く鼓動 幸せのリズムへとまっすぐに進む鼓動 『虹』シリーズ最新作 アイドル中の瞭くんの目に飛び込んできたハプニング 鳴り響く鼓動はどこへ向かうのか? ちょっとだけ微笑みが足りない時の心の栄養になりますように……

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop