ブランケット

転校生で病気がちな私は昼休みと放課後は常に勉強…をしていたら、周りから誘われる声がなくなっていった。

「先輩、欲張りすぎ。勉強か遊びか、両立は不可能でしょ」

城島くんのクセに、大人みたいな事を言う。

「城島くんは良いな。友達が居るうえに、女の子からもモテるじゃない?」

屋上の隅。

私達は広い屋上のここに座って話す。

「…最初に会った時はほら、修羅場だったけど」

言いながら、思い出していた。

最初、友達が出来なくて落ち込んで屋上に来た時に、ここで城島くんの大人びた感じの彼女が泣いていた事。


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