虹に降る雨〜瞭の想い〜
幸せな時間
「おはよ、美羽。」


「おはよう。」


こうして俺たちの朝は始まる。


「なぁ、質問しても良い?」


「質問?良いけど?」


キョトンとして隣に座る俺を見上げた。


「なんで今日もここな訳?」


「え?………なんでって………朝、だから?」


不思議そうに答える彼女。

「ま、いっか。」


「何?瞭くん?」


「なんでもない。寒くない?」


「うん。大丈夫。晴れて良かったね。」


「そうだね。」


嬉しそうに冬の空を見上げた。

だから、俺も、空を見上げた。

凛とした冷たい空気が静かに動いている。


「おめでとう。今年もここで始まったか。」




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