虹に降る雨〜瞭の想い〜
「はぁ…………。」


「ごめん。」


俺の淫らな計画の為に、真っ赤になって謝ってる。


「もしかして、そろそろ行っちゃう?」


抱き締めた背中で自分の腕時計を確認。

7時を過ぎた。

今から帰ってシャワーを浴び、朝食をすませる。

歩いて30分程の店に着くのがだいたい9時。それから開店時間の11時まで、店内の小さな作業テーブルでミシンを踏む。

つまり、手作り雑貨が半分近くを占める。

丁寧に作られたそれらは、可愛いと評判で、なかなか繁盛しているらしい。

要するに、そろそろタイムリミット。

俺の淫らな………いえ、幸せな時間もタイムリミット。










「送ってく。」


「うん。」


繋いだ手をしっかり握った。



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