ぬいぐるみに恋する少女



「えっ、俺、ため息してた?」



「うん…。須川さんの席を見て…。」



橘は声を静める。



「須川さんのこと…好き?」



「ああ?んなわけねぇ…」




スタスタと横を須川が通り過ぎた。




「須川!」


須川は俺の声に振り向かずに席に着く。




「須川!」




俺は須川の席に近寄る。



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