ぬいぐるみに恋する少女



げた箱で傘を差そうと傘を上げると目の前で須川がタオルをかぶり傘も差さずに飛び出そうとしていた。



俺はそんな須川のランドセルの取っ手をつかんで無理やり俺の傘の中に入れた。




「えっ…あっ…」


「風邪引くだろ。」



戸惑う須川に平然とした声で俺は言った。



須川は黙ってそれを受けいる。



須川と帰れて憂鬱な気分は少し無くなる。



でも、やっぱりだるいかも…。



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