ブライト・ストーン~青き守りの石~【カラー挿絵あり】
真希の声には、明らかに非難する響きが含まれている。


それを敏感に感じ取った茜は、嫌だと言う気持ちと憤りで頬をふくらませた。


まただ。


また真希ちゃん!


どうしていっつも、私にかまうの!?


「だって、お母さんがつけていなさいって、言ったんだもん!」


茜も真希に負けじと声を張り上げる。


元来気が強い茜は、こういう時には大人しくしているタイプではない。


大きな鳶色の瞳は、その意志の強さを表すように、毅然と真希の姿を捉えていた。


「えー? キソクだもん。お母さんがそんなこと言うわけないよ」


だが真希も気が強く、言い返されたくらいでは動じない。腰に手を当てて仁王立ちになり、胸を張って言い返して来る。


「ウソじゃないもんっ!」



< 3 / 349 >

この作品をシェア

pagetop