キケンな瞳に恋してる

「ああ。それがどうかしたのか？」


「だって爽の好きな人だからさ」



なんだこいつ？
ヘラヘラしながら俺を見ている。
だが、目が笑っていない。
こいつ、一体なにものなんだ？



「バラされたくなかったら私のゆうこと聞いてよね」


「なにが言いてえんだよ」



智喜や純がこんな奴に教えるような奴じゃない。
むろん、虎も。



「私と付き合ってよ。そしたら松下優衣さんには言わないであげるよ」


「･･･」



もしバラされたらきっと優衣は俺から離れて行く。
義弟でも一つ屋根の下で暮らしている家族に好かれるのは嫌だろう。